CRAFTSMANSHIP

ソムリエの感性で紡ぎ出す
“香りの芸術”。

MORI NO NIWAの蒸留家は、ぶどうの森シニアソムリエを務める福島大悟。料理人をキャリアの起点とする彼のクリエイティビティと、ソムリエとして研ぎ澄まされた五感、そして類まれなるブレンダーとしての才ー‥。その感性が野山をめぐり、香木やハーブ、花・果物から素材を採取。丁寧に蒸留した一つ一つのエレメントをアッサンブラージュして仕上げるドリンクは、甘みや酸味、旨みにほのかな苦味まで、多彩な要素が融合し、まるで一つの果実のような “いのちある味わい” です。ぜひ一度、ワイングラスでお愉しみください。

蒸留へのこだわり

ぶどうの森蒸留所では、2種類の蒸留機を採用しています。一つはドイツのアーノルド・ホルスタイン社製の銅製蒸留機。「常圧蒸留」で力強い風味を集めます。もう一つは国内製のステンレス減圧蒸留機。沸点を下げ、低温でじっくり蒸留する「減圧蒸留」により、繊細ですっきりとした香りを抽出します。葉や茎、花など部位によって蒸留方法を細やかに調整しながら最良の香りを蒸留します。

“旬”を抽出した「エレメント」

色彩豊かな絵を描く時、絵の具の色数が必要なように、芳醇な香りを組み立てるには、多彩な「エレメント(蒸留水)」の存在が欠かせません。これまで様々な素材を蒸留しストックしたエレメントが並ぶ光景は、まるで実験室のよう。森の庭蒸溜所は「香りのラボラトリー」であり「ブレンダーのアトリエ」でもあるのです。

いのちあるものの「うつろい」

摘みたての初夏の花や、大きく熟したウイキョウの甘さ、晩秋の森の澄んだ香りー‥。全てのボタニカルは“生き物”であり、季節によってうつろい、変化していきます。そんな自然の摂理を尊重するMORI NO NIWAでは、ロット番号によって少しずつその味わいも変化しています。工業製品のように「いつでも同じもの」ではなく、「その季節の最良のもの」を。ぜひ「うつろい」までも味わっていただけたら。

ペアリング目線でのブレンド

ソムリエでもある蒸留家が、ペアリングの視点も取り入れながらブレンドした MORI NO NIWAシリーズは、様々な食事のシーンでもその真価を発揮します。料理にも合うよう甘さを控えめにした爽やかな飲み口ながらも、芳醇なフレーバーでドリンク単体でもしっかりとした満足感が。アルコールの有無に関わらず、食事の時間をより豊かに演出する新たな選択肢をご提供します。

INTERVIEW

豊かな“庭”の「一期一会」を蒸留する

MORI NO NIWAでは「つくりたい味」を最初に決めるのではなく、日々出会う“素材”と対話しながら考えていきます。
畑を巡れば植物の方から様々な閃めきを与えてくれますし、隣にある洋菓子工房には、良質な香りを抽出できる果物の皮などがあり、つい蒸留したくなる。尊敬する生産者や、蒸留家の方々との出会いからも日々刺激を受けています。毎日が人と素材との出会いに溢れていて、蒸留家としてとても恵まれた環境だと思っています。
一滴のエレメントでも印象は変わりますし、ボタニカルも一日として同じものはありません。全ての一期一会に感謝し 、この地の恵みの“仲介者”としての使命感を感じながら、日々 “MORI NO NIWAという作品”を描く感覚で取り組んでいます。

福島大悟 Daigo Fukushima

石川県出身。富山大学理学部卒業。日本ソムリエ協会石川支部初代支部長。ぶどうの森シニアソムリエ。ぶどうの森蒸留所では全ての工程を担当。ソムリエをはじめ、素材のマリアージュをテーマにしたコンフィチュールや自社ワインなど、蒸留素材を活用した商品開発も行う。